2010年4月アーカイブ

作品&Bar

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私事であるが、渋谷のBar

に続き、下北沢のBarでも私の作品を

常設展示することになった。

昨年trayで開催した「4-D Sight code2」を見に来てくれた店のオー

ナーが気に入ってくれたようで、声をかけてもらったというわけだ。

こういうところが東京らしい。


4-Dをご存じの方なら判ると思うが、私の創る作品はクセが強い。

ということで、なかなか飾れたモノではないと自己評価している手前、

夜の魔力と酒の酔力でどのような印象を見るヒトに与えるのか、誠に

興味深い。そして、そう

いった機会を与えて頂いたことに感謝してい

る。もちろん各々店ごとに違うシリーズを展示している。


シモキタのBarですが

Bar Secondo TABACCHIというお店です。

ちょっと高めのBarですが、お近くに拠られことでもあれば、

覗いてみてください。


Bar Secondo TABACCHI

http://www.bar-tabacchi.com/

155-0033 東京都世田谷区代田6--23 

TEL:03-3485-8305


下北沢にて


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盗作

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そう、上海万博の公式テーマソングの件だ。

ほぼ、丸ごとパクっているのは自明の理で、偶然でここまで似せると

いうのは逆に不可能であろうと推察する。他にも何曲も、メキシコや

韓国の曲をギっている札付きの作曲家ということが報道されている。

日本に精通している中国人がネットを通じて訴えたということらしいが、

それが本当なら、余程、自分の国に対して憤懣やるかたない、恥ずかしい

想いを持ったに違いない。

経済の発展においては加速度的な成長を見せる彼の国も、こと近代文

化におけるマナーやクリエイティビティにおいては半世紀前の日本の

レベルなのだろう。

これは、心(創造)と現実(経済)が乖離していることを如実に表している

ように見えて仕方がない。

どのような文化国家も、その創造性、そこに伴うスキルやノウハウを、

他の文化のまねごとから始めるのは避けられない。

文化というモノが数十年もの間、閉ざされていたのだから、急に世界

レベルのモノをクリエイトしろったって無理に決まっている。

彼の国は戦略国家であり、そのしたたかさには舌を巻く事も多いので

あるが、情報操作を国家レベルで行うということは、外面と内面を使い

分ける事が目的であるが故、Googleのいう開かれた情報などという概念

は、国家存亡に関わる許し難い価値観であり、ましてや彼の国の根底に

そのような理念は存在しない。


音楽に限っていえば日本の歌謡曲にもそういった盗作紛いのものは多々

あり、分かり易いところでいえば、●んくやB'●の曲なんかも、洋楽を

聴いていた身としては聴くに堪えないモノが結構あったりする。

海外に目を向ければ故ジョージ・●リスンや●ティングの曲だって、

そういったモノがあるくらいだ。

先に創った者が有利なわけで、著作権や版権、商標権という権利はそう

いった人達の「先駆者利益」を害しないように設定されている。

しかしそれを逆手にとって逆鞘の利益を得ようとする輩も多い。

日本の焼酎の銘柄等や企業名・屋号など彼の国では多くが使用できない

状態になっているのは常識で、ファッションブランドのコピーなどは、

既にある種合法的な産業と化していたりする。


日本を含む欧米先進国は、自国の人口がどんどん減っていく。ということ

で、製造工場としての中国に興味があるわけではなく、超巨大消費マー

ケットとしてお金を吸い上げる事に魅力を感じている。

彼の国の当局も、そのことを熟知しているワケだから高飛車にも出られる

し、上手く交渉の材料に使う。したたかだ。

しかし、ことクリエイティビティというソフトに至っては、近代文化の先

端に辿り着くためには、歴史と同じように何年もの熟成期間が必要であり、

何代かに亘る発想とスキルの、洗練と継承が不可欠なのだから、スポーツ

と違って鍛えるだけではどうしようもない。パクリが横行するわけである。

クリエイティビティというソフトを育む社会環境がつくれるか?

そこが鍵なんだと思う。


下北沢にて

大道芸

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寒かったり汗ばんだりと、2〜3日おきに15℃近くも気温が変化して

体力的に参っている方も多いと思う。

今日は久しぶりに快晴で心地良い風がそよいでいたので、下北沢を散歩

してみた。

この時期、毎年それほど忙しくはないのであるが、職場の体制が変わり、

何かとバタバタしているので、久しぶりにのんびり歩いてみようという

ことだ。昨日・一昨日の寒さから解放され街には笑顔の人人人。

買い物客や家族連れ、若い人達でごった返している。何かこういう風景を

久しぶりに観たような気がした。それもこれもこの不順な天候のせいで、

仕事がはけて遅くに帰ってきては、自宅に引きこもるというような生活が

続いていたからかもしれない。幾つか気になる店を覗いたりして散策して

いると50〜60人の人集りが目

についた。後から背伸びして見てみると、

大道芸人が微動だにせず固まっていた。

空き缶にお金を入れるとロボットのようなパフォーマンスを行うという

パントマイムの大道芸だ。

20代の頃ニューヨークへ行った折、こういったパフォーマンスを初めて

見たのだが、関西や東京でもたまに見かけるようになってきた。

ギターの弾き語りやバンドの街頭演奏は、都市部では東西を問わず最早

一般化しているが、楽器を使わない表現者が増えてくるとやはり何かウキ

ウキした面白さを感じさせる。

写真の彼がそうなのだが、一見するとブロンズかプラスティック樹脂で

制作された置物かと思うような衣装の色。本気度がそこに現れている。

春らしい陽気も戻ってきたことだし、彼の空き缶にもお金が貯まっていた

のだろうか…。


そして4-Dがまた少し動き出す。GW明けにはお知らせ出来ると良いのだが。


下北沢にて


さくら

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今週の半ばから出張で神戸に戻っていた。

神戸空港から三宮に出て、そのままJRで大阪に向かったのだが、

良い天気であったため、六甲山の山間が春らしく緑の色彩を強めている。

その合間合間に、自生している満開の山桜があちらこちらに薄桃色の

花を対比するかのように咲き誇っていた。

こういった景色を見ると「あぁ、神戸の春だな」と感慨深く思う。

数十年に亘って見慣れている景色なのだが、東京へ来てからというもの、

暫く忘れていた風景である。

若いときには気にもとめなかった一場面なのだが、年齢を経るとこれまでと

は違った感性が目覚めるのか、ありきたりだったものがやたらと新鮮に

映ったりするものだ。

今年の桜は2週間にわたって満開が続いた。珍しいことである。

明日の月曜からは殆ど散ってしまうだろうが、花を愛でる趣味のある方には、

またとない年となったのではないか。


桜といえば「花見」であるが、満開に咲き誇る桜の下で、賑やかに酒を

酌み交わすのは日本人独自の文化らしい。

私はもう随分と永いこと「花見」をしていないが、公共マナーの善し悪しは

別にして、面白い習性だと思う。

おそらく平安貴族の趣味が、市井に下りて文化として定着したのであろうが、

こういった脳天気さは嫌いではない。「たちあがれ日本」などとほざく、

完全に的を外していることを認識できないでいる老人達の脳天気さには辟易と

するが。一体誰のおかげで立ち上がれなくなっているのか厚顔無恥も甚だしい

というものだ。

以前読んだ書物の中に、「桜の木の下には屍が眠っている」ということが

書いてあった。桜はその血を吸ってほんのりと薄桃色に染まるのだ。

まぁ伝奇文ではあるが、なにかもの悲しく、また、風流な言い回しだと思う。


下北沢にて

春の日だまり

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さすがに春めいてきた。近所の桜も満開だ。

この冬は特に寒かったというわけでもないのだが、例年に較べると

なにかしら長かったように感じるのは私だけだろうか?

例によって昨夜は遅くまで痛飲したので、目覚めたのはいつもより

3時間遅い10時前。

トイレとバスを掃除してシャワーを浴び、洗濯物を干したら昼を過

ぎていた。クリーニングを出しに行くついでに、朝昼兼用の食事を

摂りに馴染みのカフェへ。

4月からメニューが変更になると、若いスタッフから何度も聞かさ

れていたので、そのうちの一つのボロネーゼ風パニーニを試して

みることにした。

差し替えアイテムだけあって美味いのだが、ボロネーゼのミンチ肉が

こぼれそうで、昨晩呑みに行ったロック・バーのマスターから借りた

ミュージック・マガジンを汚さないように食べる際に気を付けねば

ならない。

25年振りくらいにミュージック・マガジンを読んだのだが、菅野ようこ

特集が組まれていて、呑んでいて音楽の話題で盛り上がったおり、ふと

したことで菅野ようこ氏の話題になり、お貸ししますよ、ということ

になったのである。

春の日だまりの中で食事しながら丁度いいや、と、それを読みながら

くつろぎの一時。

あぁ、まだ明日も休みがある。そう思うと何故か幸せを実感できる

春の午後。

なんか贅沢。


下北沢にて