雪
昨晩、動画関連の撮影打ち合わせを終え、飯田橋のスタジオを出た途端、
雨から雪交じりの天候に変わったところだった。
同じ方向に居住するスタッフを伴って、新宿まで出、小田急線に乗った
ところで、既に雪が降り積もりつつあることを認識した。
東北沢駅を出た瞬間から随分と鈍行になり、
「これは遺憾、東北沢で降りて歩くべきであったか?」と自問自答し始め
た頃、のろのろと下北沢に到着下車。
取り敢えず事なきを得たが、道端にはうっすらと白い雪が重なり始めて
いた。
こういうときに限って、スーツに合わせて履いている革靴が、ハイドロ
プレーニング現象をおこし、スッテンコロリンとひっくり返ったりする
のである。
そんな手には乗らぬよ、と、鼻でせせら笑い、口元を歪めて一歩一歩慎重
に踏みしめながら歩くも、普段なら駅から5分のところがやはり10分は
有にかかる。
その10分の間に幾度となく皮のソールを滑らせてしまい、危うく、恥ず
かしくも痛々しい思いをする直前まで滑った。
幸いにして、日頃の行いが良い私は、スッテンコロリンと恥をかくことも
なく、また、スーツを汚すこともなく自宅にたどり着いたのであるが、降り
積もっていく雪というのは、何故か見ているだけで心が躍る。
一夜明けて一面銀世界。
普段見えているものが白く覆い尽くされる風情は本当に美しい。
街が、イヤ、都市が真っ白にコーティングされている眺めは、感動的で
すらある。
最も、豪雪地帯に居を構えている方にはそうとは言えないであろうが。
神戸であれだけ降り積もることは、ごく希なことであるから、たかが
雪が積もっただけでブログを書いてみたりする。
下北沢にて