なんだかな〜
不況の折、T Vではお金とクイズと雑学とお笑い芸人と美味いもの
巡りで溢れている。これが今押しつけられている世相であり現実だ。
ニュースでは100円が1,900万円になる馬券が当たったとか、雀の
泪ほどの給付金が決まったとか、消費税率を上げるとか、金金金である。
ニュースが終わると宝くじのCMが流れ、雑学クイズ番組でお笑い芸人達
が雛壇の席から立ち上がって指さしながら大袈裟なリアクションを映像
向けに採っている。音を消しているので、彼等が何に対してそのような
大仰なアクションをおこしているのかは定かではないが、もう既に嫌と
言うほど見慣れたシチュエーションである。
リモコンでチャンネルを換えると、別のニュース番組をやっていて、
ひょっとこ総理が野党の議員に詐欺師呼ばわりされたと憤慨している様子
が映し出されていたが、言われる方も言われる方だが、言う方も言う方である。
ほんとに「なんだかな〜…」って感じ。
私達は皆、おとなしく理知的であり、また、60年代後半の学生運動失敗
(大学を封鎖したり、デモ行進したり、警察や機動隊と戯れたりするやつね)を
映像で学んでいるから、怒りというものを具体的な”何か”にぶつけたり、具体
的な暴力をもってしてそのことに当たったりしない。
分かり易い言い方に換えれば「楽観的」であり「享楽的」なのかもしれない。
そういえば学生の頃私達の世代は「しらけ世代」だの「新人類」だのと、私の
嫌いな団塊の世代に上目線で蔑まれた記憶がある。
その上目線で私達を見ていた連中の子供達がボジョレーだ、ドンペリだとお立
ち台に上っていたバブル世代である。
言い方は悪いが、「多数決の論理」「数の論理」で強引に攻められた印象しか
ない。
マーケティングの世界では、その「数の論理」の2世代が一番狙われているのは、
誰もが知っている周知の事実。
ほんとに「なんだかな〜…」って感じ。
因みに、ひょっとこは「火男」と書くらしい。多分クチから嘘ではなく炎を
吐くのだろう。
下北沢にて