身辺整理~XTC
先週の3連休、おっさんバレリーナのショックを引きずったまま、その日の
夜の便で神戸に帰った。
で、なんのために帰ったのか…という根本的な理由はさておき、
眠ったまま置いてある400枚ほどのLPレコード(塩化ビニールのヤツね)
と250冊ほどあった蔵書(主に文庫本・美術書・デザイン関連書籍)の始末を
してきたのである。
つまり処分の段取りをしてきたということですね。
レコードに関していうと、この5年間1枚もレコードに針を落とすことは無かったし、
ましてや3年以上前からDENONのパワーアンプからJBLのスピーカーと
いうシステムを結線していないので聴くことが出来ない状況であった。
で、この数年困ったか?というと全く困ることはなく、これからも針を落とすこと
などないだろうと考えた訳である。
4500曲にも及ぶ楽曲の内、自分にとって必要で重要な楽曲は頭の中に入って
いる。だって、十代の頃は徹底的に聴きまくったのであるから、老後の楽しみに
でもと思っていたがなんだか馬鹿らしくなった。本も同様である、昔の本を再度
読み返すということが自分にとって殆どない。美術書・写真集ならいくらかあるの
だが、それでもそういった書籍は限られている。
ただ、これらの音楽や文章は、明らかに現在の自分を作り上げてきた源と言
ってもおかしくないし、礎になっていることを年々日常的に実感するようになった。
だから、処分すると決めるまでの躊躇いは生半可ではなかったというのは
事実。だからほんの数冊の美術書を除いて殆どを処分することにきめたので
ある。
ただ、どうしても思い入れのあるレコードというものがある。
それを3枚だけ紹介しようと思う。
まず1枚目。写真の円形ジャケットは、「XTC/The Big Express」
XTCといえば私の大好きなアイリッシュ系スコッチの香りがプンプンするような、
口当たりなめらかで豊潤な音を気持ちよく聴かせてくれるアンディ・パートリッジ
率いる英国のバンド。
「The Big Express」は1曲目の乾いたギターカッティングとピアノが美しい
「Wake Up」から始まり、リアス式海岸の映像が頭を巡るような「All You Pretty Girls」、
ウエスタン調の味付けを施した変拍子の「Shake You Donkey Up」と
印象深い曲が続く。特に大好きな曲が「This World is Over」で聴けば聴くほど
味わい深い。名曲が集約された名盤である。確か、以前4-Dのミーティングで
XTCの話題になり、成田氏もXTCはよく聴いていたとか…そんな記憶がある。
演奏は鳥肌が立つくらい上手い。まん丸のジャケットもセンスいいしね。
機会があれば聴くことを猛烈にオススメしたい一枚である。
下北沢にて