ムンク展道中
ムンク展を上野まで鑑賞しに行くため渋谷から山手線に乗車。
珍しく車内はすいていて座席が空いていたので座してi-Podを装着。
機嫌良くデヴィッド・ボウイのアルバム「Low」を聴きながら出発した。
ところがそのゴキゲンがたった一駅でぶち壊しになろうとは!
その男は恵比寿から乗車してきた。
テニスバッグを抱え、FILAのウエアに身を包んだ30歳そこそこの小太り男が、
座っていた私の眼前に立ったのである。
ヘッドフォンを装着し、やたらと胸元(というより出っ張った腹の上)を右手で
イジクリまわしているのである。
そう、i-Touchを首からぶ・ら・さ・げ・て・いたのである!
もちろん、剥き出しの画面を私に向けてである(怒)
ホンの少しでも腹上のi-Touchが座り悪ければ、数秒おきに、右手で真っ直ぐになるよう
位置を修正し、動画が映っていることを確認している…。
映っているのはGL●Yのライブ映像。
ということはGL●Yのライブを聴いているということなのか?
疑問。
何故すいている車内で私の前に仁王立ちしているのか?
何故FILAでテニスバッグなのか?
何故小太りなのか?
そして何故GL●Yをこれ見よがしに私に見せるのか?
結論。
2年半前の旧式i-Podを装着している、私への明らかな挑戦と受け取ったのである。
私はその、ぽっこり出ている腹の上のi-Touchめがけ、鬼の正拳突きを見舞って
やろうかと思案したのであるが、そこはそれ、私も大人ですから。
オトナの対応として、やおら左胸ポケットから旧式i-Podを取り出し、
ジョグをまわしてキリング・ジョークに選曲を替えました。
品川で小太りくんが降りるまで、私の耳元では、ジャズ・コールマンの濁声が
鳴り響いていましたな。
GL●Yファンの方がおられるかもしれないので言っときますが、GL●Yだからむかついた
ワケではないので誤解無きよう。
下北沢にて