深夜に燻されて
昨夜、眠る前にYouTubeでZAZEN BOYSの良くできたPVを堪能し、
気持ちよくベッドに転がり込んだのであるが、深夜2時過ぎぐらいに
何やら焦げ臭いニオイで微睡みから引き起こされた。
寝惚けながら、「まさか火事じゃねえだろうな?」と訝っていると、
どうやらそのニオイは、開けっ放しのベランダの窓に嵌めてある、
網戸の向こうから流れ込んでいるようだ。
起きて窓際に近付くと、甲高い、若い女の下卑た笑い声とも、叫び声とも
判別できない大声が夜の空間に木霊した。
一年ほど前に、ウチのマンションの斜向かいにできた、めったやたらと安い
焼き串と酒を商いとする飲食店からもうもうと煙がウチに向かって流れて
きているのである。
この一角には、安いこぢんまりとした飲食店やBarが肩を寄せるように
ひしめきあい、夜遅く、というより明け方まで、イヤ、へタすりゃ朝を通り
越して昼手前まで営業していたりする。
まぁ、向こうも商売なので口うるさくは言いたくないが、深夜にこのニオイ
と、路上で騒ぐのだけはなんとかしてほしいものである。
窓を閉めてしまえばなんと言うことはないのだが、今の季節に閉めっきりに
してしまうと、ヘンな寝汗をかいて気持ち悪くて目が覚めてしまうのだ。
寝るのは体力が必要だ。体力が落ちると、ぐっすり眠ることもままならない。
歳を経るとそうなってしまうのである。
情けない話、イヤでも早朝に目が覚めてしまうのである。
それにしても、何時も思うことなのであるが、あの辺に集まる若い人達は、
平日から深夜に深酒できるほど裕福な富裕層なのだろうか?
安い店だとはいえ、学生やフリーターにしては金回りが良いように見える。
ということで、私の部屋は焼き串の煙の浸入を赦し、ファブリーズを購入
しなければならない羽目になってしまった。
誠に持って困ったことである。
下北沢にて