凄みと底力

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ほんの一週間前の、平和で穏やかな日常が今や既に何処にも存在しない。

この非日常な危機的状況を、想像出来ていた人物が果たしているのであ

ろうか?


いるわけがない。


いるとしたら虚言癖のあるイタイ自己顕示欲旺盛なバカか、似非(エセ)

宗教家くらいのものだろう。


この状況を改善できるのは、打開できるのは、脱却出来るのは、

政治家でもマスコミでも宗教でもプロ野球でもない。

一人一人が、それぞれの目の前にある責任を果たし、誰かのためになる

ように予想し、考え、継続し、そのことを自覚していく事だけが唯一の

前進に繋がるのだ。

つまり「大人」になるということだ。買いだめなどしている場合ではない。


見える行為、目立つ行為だけが素晴らしい事でないのはみんなが知って

いるし、そのことのみに目先を奪われるのもレベルの低い話である。


誰も見ていないところで、誰も報道なんてしないところで、多くの人達

や企業が、まさに不眠不休に近い状態で、被災者だけでなく、全ての

国民生活が停滞しないように働いているのである。


飲料メーカーは飲料を、食品メーカーは食品を、薬品メーカーは薬品を、

アパレルメーカーは暖かい衣料を、エネルギー企業は電力やガスを、

建材メーカーは住宅建材を、物流企業はスピードを以て届け、みんなの

日常生活が困らないよう、その責任を果たすことのみに奔走し続けている。

こういった企業の多くは、支社や支店、子会社が被災地に存在し、自分達の

社員や仲間の家族なども被災していたりする。それを短時間でカバーし、

稼働させるのは簡単な話ではない。非常に辛くつかれる作業なワケだ。


経済社会の「凄み」や「底力」はこういったところに在る。

だから、落ち込む必要は無いし、自信を持つべきではないかと思う。

只漫然と意味なく、あの本数の減った満員電車に揺られているわけではない。

国からのお達しが在ろうが無かろうが、彼等はその責任を果たす。

だからこんな劣悪な状況になっても会社へ働きに出るのだ。

まだまだ捨てたものではない。


自衛隊や、消防庁、警察、機動隊、自治体職員、病院職員・医師、介護士、

そして当の電力会社社員など、まさに命がけである。

確実に被曝すると解っていながら、そう簡単に立ち向かえるものではない。

頭が下がる想いだ。

だからこそ、千年に一度といわれている震災の、最悪の状況を回避して

欲しいと切に願う。


こういった時に株で儲けようとしているヤツら、ヒトの善意を逆手に取って

ネット上でフィッシング詐欺をするヤツら、不安を煽りヘンな教義に勧誘

するヤツら、文句だけ言って評論しかしないヤツら。

ハッキリ言おう!そういう連中にはサッサと此処から退場して頂きたい。

その存在がふさわしくないのだ、「今」に。

あっ、それとナベツネ、お前もな。


下北沢にて

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このページは、press_4dmode1が2011年3月18日 23:27に書いたブログ記事です。

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