黒猫チェルシー
A…ACIDMAN、B…BOOM BOOM SATELLITESと、アルファベット順に
きたということは、当然次はCとなる。
ということで「黒猫チェルシー」だ。←チェルシーね!
先般の4-Dの打ち合わせで何故か私が話題にした、非常に気になるバンド
なのだ。
ACIDMANにしろBOOM BOOM SATELLITESにしろ、その楽曲やずば抜け
たPVの映像的カッコよさという、エッジの起った部分が私には引っ掛かっ
たのであり、何十回も聴いているにもかかわらず、誰がメンバーで演奏して
いるのか全く覚える気もなければ興味もない。つまり、ミュージシャンの
キャラクターには特に惹かれるモノやそのバックボーンに食指が動かない。
のであるが、この「黒猫チェルシー」においては、その楽曲に特にそそられた
わけでもなく、また、映像的な側面での美観に注視したわけでもない。
じゃ、何にってぇと、そのキャラクター性とバンド名に「ニオイ」を感じた
のである。
じゃ、どんな「ニオイ」かってぇと、1970年代末期から1980年代初頭の
「ニオイ」つまり、国内でのパンク・ニューウェーブ黎明期の「ニオイ」
にほかならない。
彼等はまだ10代で、昨年春に高校を卒業したばかりという。
中学生の頃から「犬」を聴いていたらしい。この時代に…である。
そのパフォーマンスはかつて町田町蔵(現小説家:町田康)が在籍していた
「犬」を手本として意識したものであり、彼のパフォーマンスをコピーした
ヴォーカリストは多々いたはずだが、これほど様になる連中はちょっと観た
ことない。良くも悪くも「犬」「町田町蔵」を手本とし、そのフォロワーと
して、日本のマーケットに10代でデビューした、ことに強く惹かれてしまっ
たのである。それともう一つ、彼等は神戸出身ということで私としてはどう
しても判官贔屓になってしまうのも事実。
下手したら自分の息子くらいの年齢であっても不思議ではない彼等に、何か
シンパシーを感じてしまうのは私だけではないように思う。
「犬」というネーミングは自虐的だったが、「猫」は自分中心で気まぐれで
ある。美味い話がないと、おいそれとなびかないし擦り寄っても来ない。
どんなしたたかさを持った「黒猫」なのか見守っていたいと思う。
話は変わるが、あの時代の空気の中で、関西の雄として知られたEP-4のドラ
マー、三条 通氏が19日にご逝去された。昨夜がお通夜だったそうである。
EP-4復活の話しも、昨年秋口に聞いていたりしたので残念でならない。
4-Dとは神戸チキンジョージにおいて、ミスプロダクトのメンバーとして
ドラムをプレイされていた事を私は何故か鮮明に記憶している。
ご冥福をお祈り致します。
下北沢にて