廃刊
今日「エスクァイア日本版」が休刊するという記事が出ていた。
数日前には「月刊プレイボーイ」、ギャル系雑誌「Cawaii!」が
休刊するというニュースもでていた。
そのほかに、今年に入ってからだけでも、
「月刊現代」「月刊KING」「読売ウィークリー」「NIKITA」
「Title」「論座」「主婦の友」…等が休刊するらしい。
大人の生活提案型、ギャル系、社会派系、写真週刊誌、エルダー
世代向け、読み物系、ファッション系、アラサー・アラフォー向け
女性誌など、すべてのジャンルにおいてその傾向が加速し、果ては
漫画雑誌までが消えていく。
この数年、雑誌(週刊誌・月刊誌)はどんどん少なくなって、
職にあぶれるエディターやエディトリアル系デザイナーが増え
ている。
ほとんどが、インターネットや無料で配布されるフリーペーパー
に取って代わられ、情報を丸抱えせず、チョイスすることに慣れて
きたエンドユーザーのニーズに対応できなくなってきたことが、
根本的な原因であろう。
チラシやフライヤーと替わらないタダのフリーペーパーが、情報源
として有料紙と大して採れる情報が変わらないのなら、もちろん
エンドユーザーはタダの方がいいに決まっている。
そして衰退してしまう一番大きな要因は、スピードの遅さにある。
ネット情報で発信されるスピードと2週間〜2ヶ月情報が遅れる
雑誌とでは、既に勝負にならない。情報が古いのだ。
雑誌の良さは、コンセプトを積み上げてしっかりとした取材の上で、
時間をかけた、きちんとした視点の情報を提供することであるが、
エンドユーザーのニーズはもう其処にはない。
悲しい文化の衰退化かもしれない。
いわれてみると、自分も全く雑誌を買わなくなって10年近くになる。
おそらく買うのは年2冊もないだろう。
ネット情報が総て正しいわけではないし、事象における俯瞰したもの
の見方や視点を持てるとも限らない。
要は個人の能力に委ねられてしまう範疇が極端に増大していくという
ことだ。
「休刊」ということだが、おそらく事実上の「廃刊」なんだろう。
下北沢にて