芸術は爆発だ!

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「芸術は爆発だ!」の名台詞で有名な芸術家、故・岡本太郎氏の作品

「明日の神話」が、昨日から井の頭線とJR線の渋谷駅連絡通路コンコース、

マークシティの大壁面に出現した。

元々、氏がメキシコに残した壁画作品ということで、幅30m/高さ5mに及ぶ

超大作。なので、彼の地メキシコで発見された数年前に話題になり、岡本太郎

財団だったかに返却されるということになったのであるが、財団が運営する

美術館には収まりきれず、展示委譲先を探していたそうで、電鉄会社がたまたま、

丁度良い空きスペースがあったよ!と手を挙げたということなのか?

私は毎日この前を通るので、お披露目の記念としてケータイで撮った。

朝通った時はまだベールに包まれたままでしたけど。


岡本太郎氏といえば、私くらいの1960年代生まれは誰でも知っている、

「太陽の塔」がすぐ頭に思い浮かぶ。万博のシンボル、そうアレである。

特に関西生まれには知らない人はいないという作品の著名度。「太陽の塔」は

かつて万博が行われていた1970年、内部に入って中を登ることができ、内装も

人類の進化だか生命の樹だかで、いかにも岡本太郎していた。

老朽化しているので取り壊すとか壊さないとか揉めていた時期もあったり、

年に一回だけイベントがらみで内部が公開されたりと、制作されてから38年

経った今も、何かと話題に上る大阪の「通天閣」と並ぶ塔なのである。


岡本太郎氏の作品が特別好きなわけでもないし、リスペクトしている訳でもない

のだが、その強烈な人物としての個性には、何故か子供の頃から惹きつけられ、

憎めない面白さを感じていた。

純粋な芸術としての作品スケールが、単にデカいというだけでも、日本人として

の規格を大きくはずれているのが見て取れる。

私の中で勝手に定めている日本奇人チャートというのがあり、岡本太郎は黒澤明、

大屋昌子、ドクター中松、南方熊楠と並び、トップ5に君臨している。

寺山修司、横尾忠則、渋沢龍彦、三島由紀夫…等々他にも奇人と呼べる人物は

多々いるのだが、天真爛漫で大きなスケール感ということにおいて、他の奇人達

を寄せ付けない明るさがあるのではないか。

何せ「グラスの底に顔があってもいいじゃないか!!」と宣った人物なのだから…。

そのグラスで一杯飲みたいものである。


下北沢にて

明日の神話.jpg

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このページは、press_4dmode1が2008年11月18日 22:04に書いたブログ記事です。

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