見たくないヒト、見られたいヒト
今朝、仕事のため自宅から下北沢駅へ向かう途中、変なモノを見た。
平日の気持ちよい朝8時過ぎ、いつものコースを進み、大きなスーパー
のある踏切の手前を左に曲がると、若いカップルがダラダラと歩いて
いるのが目に入った。
まぁ、ダラダラというよりヨタヨタ、或いは千鳥足といった方が的確
かも知れない。
すると男の方が、ずり落ちそうな汚いジーパンを下着ごと脱ぎ捨て、
パンツは宙に舞い、下半身剥き出しになったのである……。
下北には朝まで(というより昼まで)営業している安酒場が駅周辺に
幾つか在り、週末開けの土曜や日曜の朝には、路上で泥酔して眠り込んで
いる輩をこれからの季節はよく見かける。
地元のBarやそこの常連である酔友に聞かされたのだが、概ねそういった
店で陽が明るくなるまで呑んでいるのは、ミュージシャン崩れ、役者崩れ、
質の悪いたかり客、仕事らしい仕事もしてない地主の自営業、自称芸術家、
等の類であるらしい。
しかし、今日は平日である。
つまり、呑んでいたとしても週の中日の水曜日からおそらく呑んでいたの
だろうと想像に難くない。もし酔っぱらいでないなら、ヘンなクスリでも
決めた馬鹿か、若しくはテレ朝の記者なのか。
歩きながら見ていると、カップルの格好は下北でよくある”薄汚い不潔系”
ファッションで、(ちなみに渋谷センター街によくいるのは”下品な白痴系”、
六本木で見かけるのは”勘違い成金系”、原宿にたむろしてるのは”餓鬼っぽい
色彩破綻系”と私は呼んでいる)カビくさいイメージ。
下北の駅は週末の夜以外ヒトの乗り降りは意外なほど少なく、利用客の
95%は小田急からの乗り換え客が占める。つまりその男の不潔極まりない
臀部および菊門を5メートルという至近距離で見てしまった私以外は、
後続のOLさん2人くらいのモノである。
四川では地震の犠牲者が5万人を超えようかというときに、
私は爽やかな朝の下北で、フリチンの下衆と遭遇したのである。
畏るべしシモキタ。
下北沢にて