ザ・スズナリ
昨日の続きになりますが、4人で「現代ハイツ」へ向かう途中、
下北の名所「ザ・スズナリ」の横を通っているとき、不意に
岩下氏が、「ここはね、出るんですよ。」
「ひょっとして幽霊?」と私が訊くと、
「そう、ピアノに塞がれたドアがあって、それを動かしたんですよ。」
「ふんふん、それで…。」
「ドンドンって…。」
「…ラップ現象?」
「そう、ノックする音がしてね。裏口だと思って開けてみたらトイレで…。
誰もいなくて。」
「マジ?」
「後で支配人に訊いたら、あそこはね、出るんだよ。だからピアノで
塞いでたのに…。って言ってた。」
私は夢想家であり、妄想家でもあるのですが、幽霊の類は全く信じていない
タイプなんです。やっぱりこういった劇場とかは呼ぶんですかね〜。
面白いですよね。
実は「ザ・スズナリ」は私の住んでるマンションの目の前にあり、
ほぼ毎日のように前を行き来しているんですが、そういうことが
あるとは知りませんでした。役者さん関係では有名な話なのかもしれ
ませんが。
「ザ・スズナリ」の一階部分にはウナギの寝床のようなスナックや飲み屋が
連なって軒を並べ、暖かくなるこの季節になると、入り口ドアを開けっ放しで
カラオケ歌わせている店もあり、その店の常連客であろうオッサンが毎夜訪れ、
「♪は〜〜るを あいする ひ〜と〜わ〜〜♪ こ〜ころきよきひと〜♪」
と四季の詩を毎晩熱唱する。
窓を閉め切っていても聞こえるるんですよね、これが。
私にとって怖いのは、幽霊や宇宙人より
「♪は〜〜るを あいする ひ〜と〜わ〜♪…」ですね。
だって気になって煩くて眠れませんからね。
下北沢にて