Banksy

|

唐突ではあるが、私は街中に溢れるグラフィティというヤツが大っ嫌いである。


昨日は久しぶりの外出日和。気持ち良い休日を過ごそうと渋谷のはずれと

下北を、用事ついでに散策したのであるが、やたらと視界の中に稚拙な

グラフィティというのが目につく。

歩いていても、バスに乗っても、井の頭線に乗車していても。

そう、スプレー缶で殴り書きしたアレである。


ニューヨークのグラフィティアートというモノを日本製の地下鉄車両が導入

される前に見たことがあるが、酷い代物だった。25年前くらいのことです。

今東京や大阪、神戸、街をいとわず目にするグラフィティアートとよばれる

モノは明らかに質が低く、頭が悪い人が撒き散らしただけの、汚れ書き

でしかない。

もちろんアートではないと断言できるし、グラフィティなどと「横文字」使うな!

と言いたい。

あれなら、公衆トイレの落書きの方がまだ笑えて面白い。

単なる物まね・気分。


下北では、一階路面店はシャッターに落書きされないよう、芸大生や美術

学生達に思い思いの絵を描いて貰っている。ニューヨークも同じだった。

考えて創られた絵の上には稚拙なスプレーを撒き散らせないらしい。

そこは良心が残っているのだろう…というより、下手さ加減がもろにばれて

しまうので嫌がらせも出来ないというのが本当の理由だと思うのだが。


そこで謎のアーティストBanksy(バンクシー)である。

グラフィティアートといわれるカテゴリーで、唯一面白いと思ったアーティスト。

既にメジャーな存在であり、ご存じの方も多いと思いますが、このアーティ

ストは古びたアートの既成概念を崩したところから始まっている。

ベルリンの壁にメッセージ色の強い、短時間で描いたとは思えない

絵を描いたり、ニューヨーク近代美術館(MOMA)に、ことわりなく

勝手に自分作品を展示してしまったり、そういったスキャンダラスで粋な

パフォーマンスを、サラッとやってのけるのである。

Banksy(バンクシー)が本名ではないだろうが、個人名なのかグループ

なのか(グループでないと出来ない所行も多々ある)も解らず、イギリス人

だろうということだけしか情報がないようである。もちろん絵やデッサンを

囓ったことがある方なら見れば解る。短時間では出来ない巧さなのである。

笑えるのである。←これは凄いことです。

グラフィティアートと呼ぶのであればこれくらいイケルヤツじゃないとね。


下北沢にて

このブログ記事について

このページは、press_4dmode1が2008年6月 2日 21:09に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「なんと、新たにゲストが……!」です。

次のブログ記事は「影からのメール」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.01